◆毎月の喘息様気管支炎


9月にはいって入院


八月は月二回の通院で無事乗り切れて、次回からは一ヶ月に一度の通院に決まって、
これからはかなり楽になるかなと嬉しく思っていた矢先、またも藍は熱を出したのでした。
そのころはかなりゼイ音が気になるようになっていたのもあって、
近所の病院に行かず、移植でお世話になった病院にお世話になるつもりで行きました。
やはり前回と同じ喘息様気管支炎で、入院しました。
症状的にはそんなに深刻なものではなく、一週間ほど入院して抗生剤投与を受ければ
自然と回復するものだったので、それほど心配はしていなかったのですが、
日を重ねるごとに気になるのは、息をしているときの苦しそうな音なのでした。
完全に仰向けでは苦しそうなので、横向きにしてやると、やっと眠れるほどなのです。
普段の元気なときでさえ、こういう状態で横向きで寝ていて、
もはや吸引していないと見ていられないくらい苦しげで、大汗をかきながら息をしていました。
息をするだけで重労働で、藍の体重はなかなか増えなくて、
少し風邪気味になるだけで、呼吸が困難になってしまうのでした。
サチレーションを計測しても(健康な私たちは95〜100あるのですが)
彼女は85〜92までしか数値が上がらずに、とても苦しそうでした。
それで、せっかくB病院に入院しているついでに、耳鼻喉頭科を受診して、
藍の喉頭の状態を見ていただきました。
以外にもまだ気道は確保できている状態で、音がすごい割には、
まだ気管切開をするほどにはひどくはない状態でした。
そして、喘息様気管支炎がよくなるにつれて、サチレーションも上がりはじめ、
なんとか96までは回復してきたので、予定通り一週間で退院できました。
ありがたいことに、大本の病気の大理石骨病の症状はますます軽くなってきていました。
4pほど触れていた肝臓や脾臓は、ほとんど触れないくらいに小さくなり、
移植した骨髄も順調に新しい血液を作り出しているので、
破骨細胞も活発に働き始めて古い骨はどんどん壊されて、新しい骨を作ることで、
骨髄もさらに活性化しはじめて、血液データはとてもよかったのです。
そしてレントゲン写真を撮って骨の状態を見ると、
以前よりはるかに透き通ってきれいな骨の状態が写し出されていました。
これをご覧になられた教授が、これで命の心配はなくなりましたね、と
おっしゃってくださったのが、とても嬉しかったです。



10月にはいってまた入院


<<この頃使用していた主動式の吸引機

それから退院して、しばらく通院して様子を見ながらなんとか9月をやりすごし、
10月にはいって、気の進まない通院がありました。というのは、
熱は出ていないものの、どうみても藍は風邪を引いていたのでした。
吸引をしてもしても追いつかないほどの鼻水が出ていたのでした。
血液検査する前から、入院を宣告されるだろうな、と思った予想通り、
鼻水で苦しむ藍の表情を一瞥して先生は即入院と申し渡しました。
予測していてすでに入院準備をしてきている私たちも嫌でしたが、
鼻かぜを引いたくらいでやはり入院となってしまう藍の状態もつらいものがありました。
ますます息をするときのゼイ音は激しくなっていたし、
その当時は手動式の簡単な吸引機しかなくて、それをフル回転させつつ、
少しでも息が楽にできるように、体位を変換させたり、背中をマッサージしたりと、
工夫はしていたのですが、そろそろ限界かなと、感じていました。
血液検査をしたら、感染値が上がっていて、どちらにしても重症状態で、
息苦しい中を必死で呼吸する藍をなんとか楽にしてあげる方法はないものかと、
先生や看護師さんをつかまえては相談にのっていただきました。

気管切開

これに踏み切るには躊躇していました。
なぜかというと、一度気管切開してしまうと、肺が楽な呼吸を覚えてしまって、
二度と閉じることはできなくなるということと、
声が出せなくなることなどが、抵抗を感じていました。
できれば気管切開はしたくありませんでした。
気管内の吸引をしたことはなかったので、肺にチューブを入れて吸引が必要だということも怖かった。
そして、切開したところから誤飲も増えて、肺炎になる可能性も高くなるのです。

幸いこれだけひどいゼイ音の割には、気道はまだ確保されていました。
しかしサチレーションは92〜96ほどで、少しずつ低くなってきており、
今回のように風邪を引いたり、気管支炎にかかったりすれば、すぐに80〜87まで下がりました。
そして万が一肺炎にかかったりすれば、挿管は免れないだろうということでした。

気管切開をしてよいことは、ひどい炎症を起こして呼吸困難になったときでも、
すみやかに酸素吸入ができることにあります。
人工呼吸機にも取り付けるのがスムーズになるので、
まさかの急変にすぐ対応できる利点があるのです。

藍はとても苦しそうでいつも汗をかきながら、必死で呼吸しているので、なんとかしてあげたいけれど
データ的にはまだ気道は確保されているのと、気管切開に抵抗を感じてなかなか受け入れられないのと
いろいろな思いが交差していたところ、もうひとつのアイデアが浮上しました。

エアウエイ

 <<エアウェイ(舌根のたれこみによる呼吸障害を解消します)

落ち込んで息する通り道が塞がれるのでゼイ音が出て、息苦しいので、
鼻から空気の通り道をいれてあげるのです。
10pくらいの太いストロー状で喉頭の形に合わせてゆるやかにカーブしたその管は、
鼻から突っ込むにはそれは、気持ち悪そうなものでしたが、
この案が出て、すぐ試してみると、驚いたことに藍はとても楽そうにスカスカと眠れたのです。
もちろん音は有りますが、確実に楽に空気は確保できるので、
見かけはかわいそうですが、これは管理も簡単そうでした。
一日一回、取り替えて、使用済みエアウエイは煮沸消毒して清潔に管理すれば良いし、
何より、気管切開のようにからだに負担をかけて手術する必要もありません。
サチレーションもエアウエイを挿入することによって、常に96以上を保てるようになり、
退院が可能となりました。
それでも心配なのでサチレーションモニターをレンタルして常に酸素濃度を測りながらですが、
自宅で静養挑戦することになりました。
このエアウエイのおかげで、無事11月はなんとか乗り切ることができました。





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