◆クリーンルームの中で・・・



クリーンルームの中で・・・


閉ざされた空間ではあるのですが、意外に明るい雰囲気のお部屋なので
居心地はわりと良かったのです。
約10畳ほどの広さの部屋のまん中にビニールカーテンの仕切りがあり、
入り口のドア側を前室と呼んでいます。そして、
窓側の藍のベッドのある方は、常にクリーンな風が吹きつけていて、
病原菌や感染源を前室側に吹き出すように、いつもごうごうと鳴っていました。
そしてこの前室に入る時は必ずアルコールを手に吹きつけて消毒して
さらにクリーンに入る時は水色の防護服とキャップとマスクをかならずつけ、
手をもう一度洗浄し、アルコール消毒したうえで、入室します。

クリーンの中は、ほこり、感染源防止のため、
荷物はすべてアルコール拭きしてから持ち込みます。
採血など処置をされる先生や、ケアをしてくださる看護士さん、
そして私、父親、これ以外の人は固く入室を禁じられました。
勿論骨髄を提供した長女も、藍に面会にきても逢うこともできません。

テレビと、持ち込んだラジカセが唯一の娯楽ですが
もちろん藍は赤ちゃんなのでそれを気をまぎらすことはできず、
抱っこしながら、骨髄が立ち上がるのを待ちつづけました。
午前中は採血や、お風呂、IVHのガーゼ交換などをして過ごし、
午後は藍を抱いたまま居眠りしたり、
雑談しに来てくださる先生と話ながら過ごしました。

輸血はほぼ二日に一度、赤血球、血小板ともに繰り返し、
血液が凝固しやすいデータがでてきたので、その治療をも追加しつつ、
感染しないことを感謝しながら、今か、今かと待ち続けました。
早い人は一週間で立ち上がり、遅くても三週間以内には立ち上がると聞き、
待つのですが、これがなかなか立ち上がらなくて、
さすがに私も滅入ってしまうようになりました。



三週間目にして


藍の場合、骨髄の流れ着く場所がほとんど病気によって無くなっているので、
定着しにくいのだろうと先生から説明を受けましたが
二週間目後半にもなると、心配で泣いていました。
藍の主治医の若い先生はそんな私を見てて、すごく辛かったろうと思います。
夜、仕事を終えて、毎日藍に会いに来てくださり、そして、
たくさんたくさん、楽しいお話を聴かせてくれて、私の気をまぎらわせ、
「藍ママが元気でないと、私も元気がでないよ」と、言ってくださいました。
おこころ、お気持ちが、とても、嬉しかった。
もう一人の病棟医の先生は、藍は寝たきりで体が凝っているので
毎日藍の体をやさしくとんとんと、長い間たたいてくださり、
「ほっとけないのですよ」と、言ってくださいました。
そして、、
待つしかないのです、とおっしゃってくださった先生、
大丈夫、あせっていませんよ、と、いつも笑顔で答えて下さる先生
気楽に雑談に応じてくださる看護士さん、皆様のおかげで、乗り切れたように思えます。

そして三週間めに入ったある日、ほとんど無かった白血球が増えていたのです!
「立ち上がりましたよ」
この言葉に私は狂喜し、病院だというのに大きな声で喜び、
父親、お世話になっている方々、両親に報告し、
そして、藍の顔を見て、なにも分かっていない藍を見て、泣きました。



経過は順調


この頃の藍は、午前中一瞬だけ機嫌の良い時間が出来てきました。
おふろに入れてもらって、気持ちよくなったところで、
新生児の赤ちゃん特有のエンゼルスマイル、の様なものを
一瞬見せてくれるようになりました。
今までは笑顔はおろか、静かにしている時は寝ている時だけだった藍が
たとえ無意識にせよ、いいお顔を10分ほど見せてくれるのです。
状態が少しでも良くなっていってるのでしょうか・・・。
顔つきにも変化があらわれ、特にはれぼったかった上歯ぐきが小さくなってきました。
寝ている時は口が落ち込んで中が覗けていたのに
口を閉じて眠れるようになり、大きな声が出るようになりました。
ただ、喉頭の発達が悪い為、ゼロゼロと苦しそうな音をだしていて、
タンなどがからまり、息がしにくくなっていくようでした。
吸引をはじめるようになったのも、この頃からです。
しかし、吐きけは相変わらず激しく、神経系の症状がよく見られました。
体がそりかえって、力が入り、よく突っ張るのです。
それでも、少しずつ少しずつ、よく寝てくれるようになりました。



まだまだ


吐き気があることで一番困るのは、お薬を飲ませても吐いてしまうことです。
たとえ飲めても、胃が受けつけないようで、吐いてしまうのです。
かわいそうでした。こんな小さな赤ちゃんなのに、
吐き気とたたかっているのです。
こんな状態なのでミルクなどとても飲ますわけにもいかず、
藍の楽しみはおふろと、抱っこくらいなのでしょうか・・・。
おふろに入れてやると、泣いていても静かになってうっとりとする藍です
IVHが濡れないように、毎日テーピングをして看護士さんがいれてくださいました。

白血球が立ち上がっても、増えあがる勢いはそれほど強くなく、
立ち上がった当日に白血球は400、そして次の日は600、三日目は900、と
増えてはいるのですが、とてもゆっくりでした。
それも、ノイトロジン(白血球が増えるのを助ける薬)の助けを借りている状態です。
それでも、四日め、1400まで増えてくると、
藍の顔つきもみるみる生気のあるものになってきました。
ミルクは相変わらず全く飲めませんが、マーゲンチューブから注入できるようになりました。
そして、初めて輸血をしないですみました。
つっぱっていますが、なんとなく、いつもよりも回数がすくないような気もします。
いがって泣いていたのが、甘えて泣いているようにも聞こえます。
抱き上げるとすぐ泣きやむのですが、一日中泣いています。
そして、背中が凝るのでしょう・・・。背中をトントンと、たたいてあげれば、
泣きやみ、おとなしくなるのです。
感覚的なものですが、少しずつ確実に、良い方向に向かってゆくのが
理屈ではなく感じ取ることができました。 そして、ついに・・・・




 HOME | TOP | もくじ | 掲示板 | MAIL | FRAME OFF 



SEO [PR] 転職支援  紅葉めぐり わけあり商品 動画 無料レンタルサーバー ブログ SEO